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2023年01月30日

900 長期戦

旋削でこの形まで作りました。外径が10mmと8mmの2種類。
900 長期戦
再びCNC旋盤に取り付けて、
900 長期戦
先端を四つ割りにします。
900 長期戦
この割り溝が全部貫通ではなくて一部が繋がっています。
900 長期戦
奥まで貫通しているならワイヤー放電でもメタルソーでも加工できたのです。
ということでエンドミルで加工します。溝幅は1mm。貫通部分があるので両側から加工しても少なくても4mm、5mmは入れなくいけません。かなり厳しい戦いが予想されます。
刃長が5mmは必要になります。LD比5倍はあまりなくてMタロウのオリジナルブランド。刃溝が1.5mmだけついています。
900 長期戦
外径が8mmタイプから。
先端の貫通部分、真ん中の繋がっている部分、奥の貫通部分の3つに分けて加工していきます。
まずは先端部分の加工。ここは外径がテーパになっていることからキリコの逃げ(排出)も良くて条件は比較的楽ですね。加工時間は1時間程度。
900 長期戦
続いて真ん中の部分。繋がっている部分がある分だけ加工深さが浅くて(2.2mm)助かります。加工時間は30分程度。
900 長期戦
最後に奥の貫通部分。長さも長くて時間がかかる部分でもあります。加工時間は2時間程度。
トータル3時間半ほどで完成です。
900 長期戦
加工条件は、回転数4000rpm、送り50mm/min、切込み0.1mmでした。
どうせ6000回転までしか回らないので、回転ブレを抑えたいということで控え目にしています。その効果は?です。
切削速度が上がらないならハイスでも良いのかもしれません。今回は刃物の剛性を優先して超硬を選択しました。

もう少し加工時間を短縮できるかと考え、送りを10%アップしてみました。
50が55くらいならいけるでしょ。これで30分の短縮だな face11
900 長期戦
あっさりと折れました face14
甘くないということで当初の条件で加工しますが、1本はできるのですが次の半分くらいの段階で折損してしまいます。
この刃物がなくなり別のモノを使って加工したのですが、あっという間に折れてしまいます。送りと切込みを半分に落としても結果は同じです。全溝のタイプなので弱いんでしょうね。

刃物を取り替えながら続けても良いのですが刃物代(¥1000強)と加工時間の長さから次善策に変更。10mmタイプもありますしね。
真ん中までは、当初の方法で加工します。奥の部分をワイヤー放電で加工することにします。
旋盤ではワイヤーを通す穴(φ1)を90度ずらして加工しておきます。
900 長期戦
900 長期戦

ここからはワイヤー放電加工(WEDM)
900 長期戦
900 長期戦
取り付けるのに手間がかかります。穴を垂直にしておかないとワイヤーと触れて加工ができなくなりますし、エンドミルで加工した溝ともズレができてしまいます。
今回は熟練の技で face11
900 長期戦
1本あたりの加工時間は30分ほど。
900 長期戦
10mmタイプも含めて完成です。




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Posted by iso at 18:00│Comments(0)NC
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