2013年03月12日
354 送り
○送りによる表面粗さの比較
使用チップ:イゲタロイVCGT160408N-AG ノーズR:0.8mm
切り込み:0.5mm/回転数:721rpm/被削材直径Φ40
()内のデータは複数回測定時の値
最大高さの計算値は
Ry=1000F×F/8R (1000×送り×送り÷8÷ノーズR)
によって求めた。
11.送り:0.4mm/rev表面粗さRa:2.7μm/Rmax:33.0μm(Ra:6.1μm/Rmax:26.4μm)



切り屑は線状で加工物に絡みつく。
切削面も白けた感じ。
荒さ曲線の山は2つ。これのみ高さの倍率が1000となっている(他は2000、長さ方向は全て50倍)
最大高さは、計算値25μmと同等
12.送り:0.3mm/rev表面粗さRa:4.37μm/Rmax:15.4μm(Ra:4.47μm/Rmax:16.2μm)



切り屑は線状。
切削面はやや光沢あり。
荒さ曲線の山は2つ半。
最大高さの計算値14.1μmとも一致する。
13.送り:0.2mm/rev表面粗さRa:2.15μm/Rmax:10.1μm(Ra:2.1μm/Rmax:8.6μm)



切り屑は長く伸びるカール状。切削面は光沢あり。
荒さ曲線の山は4つ。
最大高さは計算値6.25μmよりやや大きい。
14.送り:0.1mm/rev表面粗さRa:0.6μm/Rmax:3.3μm(Ra:0.57μm/Rmax:3.3μm)



切り屑は長く伸びるカール状。
切削面は光沢があり、なめらか。
荒さ曲線のの山は7つ半。
最大高さの計算値1.56μm2倍の値となっている。
15.送り:0.68mm/rev表面粗さRa:0.4μm/Rmax:2.6μm(Ra:0.42μm/Rmax:2.3μm)

この旋盤での最小送り。
切り屑はゆるいカール状。絡みやすい。
切削面は光沢があり滑らか。
荒さ曲線は送り目の山を識別することが困難。
最大高さの計算値0.72μmとは3倍ほどの開きがある。
*考察
表面粗さに大きな影響を与えるのは、ノーズRと送り速度であろう。
その送り速度の変化と粗さを比較してみた。切り込み量は先の記事で安定して切削できた0.5㎜とした。
送り速度0.2㎜/rev(ノーズRの1/4)までは計算値とほぼ同様の値を示した。
機械の振動などの影響でRmaxで3μmあたりが臨界点なのかもしれない。Ra0.6μmは出ているので実用上支障はないと思われる。
切り屑の排出状況からみると0.2mm/rev以下がカール状に排出され切削面がキレイに保たれる。0.1mm/revでも問題なく思われるが、長い距離の切削になるとカール状の切り屑が切れずに巻きつくことが起こってくる。0.2mm/revであればある程度の長さになると折れ切れるようになり、切り屑の処理が楽になる。
実践的には荒削り0.2mm/rev、仕上げ0.1mm/revと言うのが効率的になる。
使用チップ:イゲタロイVCGT160408N-AG ノーズR:0.8mm
切り込み:0.5mm/回転数:721rpm/被削材直径Φ40
()内のデータは複数回測定時の値
最大高さの計算値は
Ry=1000F×F/8R (1000×送り×送り÷8÷ノーズR)
によって求めた。
11.送り:0.4mm/rev表面粗さRa:2.7μm/Rmax:33.0μm(Ra:6.1μm/Rmax:26.4μm)
切り屑は線状で加工物に絡みつく。
切削面も白けた感じ。
荒さ曲線の山は2つ。これのみ高さの倍率が1000となっている(他は2000、長さ方向は全て50倍)
最大高さは、計算値25μmと同等
12.送り:0.3mm/rev表面粗さRa:4.37μm/Rmax:15.4μm(Ra:4.47μm/Rmax:16.2μm)
切り屑は線状。
切削面はやや光沢あり。
荒さ曲線の山は2つ半。
最大高さの計算値14.1μmとも一致する。
13.送り:0.2mm/rev表面粗さRa:2.15μm/Rmax:10.1μm(Ra:2.1μm/Rmax:8.6μm)
切り屑は長く伸びるカール状。切削面は光沢あり。
荒さ曲線の山は4つ。
最大高さは計算値6.25μmよりやや大きい。
14.送り:0.1mm/rev表面粗さRa:0.6μm/Rmax:3.3μm(Ra:0.57μm/Rmax:3.3μm)
切り屑は長く伸びるカール状。
切削面は光沢があり、なめらか。
荒さ曲線のの山は7つ半。
最大高さの計算値1.56μm2倍の値となっている。
15.送り:0.68mm/rev表面粗さRa:0.4μm/Rmax:2.6μm(Ra:0.42μm/Rmax:2.3μm)
この旋盤での最小送り。
切り屑はゆるいカール状。絡みやすい。
切削面は光沢があり滑らか。
荒さ曲線は送り目の山を識別することが困難。
最大高さの計算値0.72μmとは3倍ほどの開きがある。
*考察
表面粗さに大きな影響を与えるのは、ノーズRと送り速度であろう。
その送り速度の変化と粗さを比較してみた。切り込み量は先の記事で安定して切削できた0.5㎜とした。
送り速度0.2㎜/rev(ノーズRの1/4)までは計算値とほぼ同様の値を示した。
機械の振動などの影響でRmaxで3μmあたりが臨界点なのかもしれない。Ra0.6μmは出ているので実用上支障はないと思われる。
切り屑の排出状況からみると0.2mm/rev以下がカール状に排出され切削面がキレイに保たれる。0.1mm/revでも問題なく思われるが、長い距離の切削になるとカール状の切り屑が切れずに巻きつくことが起こってくる。0.2mm/revであればある程度の長さになると折れ切れるようになり、切り屑の処理が楽になる。
実践的には荒削り0.2mm/rev、仕上げ0.1mm/revと言うのが効率的になる。
Posted by iso at 18:00│Comments(0)
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