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2009年04月07日

067 きさげ

工場の定盤をキサゲしました。

067 きさげ
真夜中の作業みたいになっていますが、写し方の問題です。

「きさげ」=ノミ状の工具で金属の表面をわずかに削り取っていく作業のこと。
で、おおむね当たってるかな。
興味ある人は、web検索してみてください。

そこには、1ミクロンの精度でとか、書いてありますが、ウチにはそんな技能はありません。
じゃぁ何でやってるかというと、けがき作業の効率化のためですね。
webで調べたら、精度の他に微細なくぼみを作ると書いてあると思います。
このくぼみに潤滑油が保たれて滑りがよくなります。
接触面積が少なくなるというのも、あると思うのですが。
ですから、摺動面に使われています。

けがき作業というのは、品物に目安の線を引いていくことです。
定盤の上で、ハイトゲージなりトースカンを滑らせれば平行な線を引いていくことができます。
定盤とハイトゲージの接触面がくっついて滑らなくなる(リンギング)と作業が中断して効率が悪くなってしまいます。
もともとキサゲはしてあるのですが、使っていれば摩耗してしまうので、今回の作業となりました。

光明丹(酸化鉛)を塗って、ストレートエッジで当たりを取って、高い所を削っていきます。
これが↓キサゲ(スクレーパ)。
削る(刃)部分は、超硬合金でできています。

067 きさげ067 きさげ


1500×900もある定盤を仕上げるのは、大変です。
3人がかりで3日ほどかかりました。
一日中、こればっかやってると、おかしくなるので合間に別の仕事やってますけどね。


終わりがない作業なので、適当なところで切り上げました。
できあがった面が幾何学模様?みたいになってキレイです。face01

067 きさげ

できあがった後のicon97ギラギラ感がたまりません。face02

067 きさげ

参考のため、オートコリメーターで平面度を測定しました。
結果は、恥ずかしくて公表できません。icon95

067 きさげ

定盤が大きさの割に厚さが薄い、
むかーし火事にあって、割れたのを補修しているとか、

元になってるストレートエッジがどの程度の平面度なのか、
それをどうやって校正するのか、、、

もともと、私たちがやってる作業は。「キサゲ」と呼べるのか?
やり方は、正しいのか?

いろいろな問題があります。

石の定盤にしてくれんかな。。。

067 きさげ
067 きさげ



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Posted by iso at 18:00│Comments(0)仕上げ
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