762 穴をあける

iso

2020年06月26日 18:00

仕上げの作業が減っているので記事にする機会が少なくなっています。シリーズで掲載できるか。。。

ドリルで穴をあけるまでの工程

1、けがく
穴を開けたい位置を正確にしるします。
そのためにハイトゲージと枡形ブロックを利用します。昔はトースカンとサシ立てだった(らしい)

ハイトゲージもデジタルになって快適です。
枡形ブロックはVブロックと同様に六面が直角平行に作られていて、円筒物を固定しやすいようにV溝と固定具が付けられています。

対象物を固定してブロックごと倒すと直角が出るので、直交座標でケガクことができます。
ケガキの詳細については、いつか記録として記事にしたいと思います。乞うご期待


2、センターポンチ
ケガいた交点にハンマー(1/4)とセンターポンチを打っていきます。


老化によりケガキ線が見えません
1度軽く打ったらズレていないか確認。ズレていたら修正します。


3、穴あけ
素材が硬いか柔らかいか。薄板かなどによりドリルと回転数を選択します。
打ったセンターポンチにドリルの中心を合わせます。
ドリルを回転させながらポンチ穴に触れた時にズレていればそちらにドリルが曲がります。
それを修正したら固定します。


穴の開け始めと出口は不安定でトラブルが起こりやすいので控えめに送ります。

4、面取り
穴をあけると端面にバリとかカエリと呼ばれるメクレが出ます。出口側に同じような素材を当てて一緒に加工するとバリが出にくくなりますよ。

これを除去するのに面取りという工程を行います。
45度に加工された回転工具を軽く押し当てます。

やり過ぎると面取りのバリが出てきますので要注意。

あまりキレイじゃありませんが、この後ネジを加工するのでこの程度でご勘弁。

これがドリルでの穴あけの標準的な工程と言えると思います。
素材の精度、ケガキの精度、ポンチ打ちの精度、ドリル位置の精度と誤差の入ってくる要素が何度もあります。これらが累積されて大きな誤差となることもあります。そうなると修正に手間がかかったりということになります。
最近は、フライス盤にデジタルでスケールが表示されます。機上で位置決めから穴あけまでの加工を行うことが多くなっています。こちらの方が精度が良く、誤差が入る要素が少ないので、でき上がりの加工精度が良くなります。
フライス盤での加工時間が長くなりますが、センター穴不要のドリルもあるので、そういったものを利用したり、センター穴の位置決め作業まで行ってボール盤に移行するなどの方法で作業時間の短縮を図っています。

そういうことで仕上げの作業が減ってきていますね。
こんな内容で良かったのかな。。。
もっと焦点を当てたいところがあったはずなのに
一般的な記事として残しておきます。


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