047 アルミナ
得体の知れないものが、やってきました。
図面の材料欄には「アルミナ」と書いてあります。
アルミナって酸化アルミニウムでしょ?
見た目は、セラミックス(陶器)みたいです。
電気ストーブとかの赤く光る部分みたいな感じ。
削れんのかな
加工物より刃物のほうが硬くないと削れません。
刃物のほうがなくなりますからね。
そんな時は、とりあえずヤスリで削ってみます。
ヤスリで削れれば、なんとか加工できるはず。
ヤスリがカリカリと滑るような時は、やっかいです。
硬いってことです。
今回は、そのカリカリでした。しかもかなりの硬さのようです
長さを短くするだけの加工ですが、強引に刃物を押し付けると割れてしまいそうなので、とりあえずファインカッターで行ってみます。
ファインカッターは、硬い粒を固めた薄い砥石の円盤を高速で回転させて切断する機械です。
あっ今、思い出した。
その砥石に使われる硬い粒がアルミナだ!
「白色アルミナ質砥粒(WA)」とか「褐色アルミナ質砥粒(A)」とか言うもんね。
アルミナのほかには、ガーネットとかダイヤモンドとかが使われているものもあります。
どうりで硬いはずだ。
ファインカッターの砥石をそっと押し当てていくと、火花が出て、ボロッと、、、
ボロッと折れました
最終手段に着手です。
両頭グラインダです。
右の赤いのがWA砥石。同じような硬さなので削れませんね。
左の緑色のヤツを使います。
これは、超硬合金の刃物を削るときに使ってます。
これならガラスなんかも削れます。
「緑色炭化ケイ素質砥粒(GC)」というヤツで、現場では「青砥(あおと)」と呼ばれます。
見事に削れていきます。
手作業なので、寸法や形が不正確なのは勘弁してください。
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