204 細く長く
チリ鉱山の落盤事故からの奇跡の生還のニュースが流れていますね。
直径70センチの穴を深さ700メートル掘るのは大変だったようです。
通常は、小さな穴から徐々に大きくしていくらしいのですが、
大きくするときは、下から引き上げるように掘削するそうです。
こうすると削った土砂が詰まりにくいそうです。
引っ張りの力のほうが、たわみにくいでしょうしね。
今回は、そういうわけにもいかず(下にいる人が埋まっちゃいますもんね)、
上から曲がらないように(曲がると脱出用のカプセルが通らない)掘るのは、
かなり高度な技術が必要だそうです。
考えてみれば、石油掘削でも地下何キロも掘ってるのは、スゴイですね。
地質の状態によって曲がったり、しやすいでしょうからね。
機械加工でも同じようなことが言えます。
細くて長いものの加工は、大変です。
それ自体が曲がりやすいし、重力や遠心力の影響を受けやすくなります。
直径と長さの比、L/Dで表されます。
脱出口は、700/0.7=1000
コイツ↓の場合は、50/8=6
L/D=3くらいまではセンターレスで加工できます。
センター押してもL/D=10くらいまでかな。
中の1ミリ穴は、41/1=41
ロングドリル使ってますが、私にはこの辺が限界です。
もっと深くなるとガンドリルとかでの加工になるんですかね。
ガンドリルの加工は専用機が必要です。
見学させてもらったことがあるんですが、
切削油の種類と油圧が仕上がりに大きな影響を与えるそうです。
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