171 ガスカット

iso

2010年05月21日 18:00

板材の材料を購入するとガス切断されたものが納入されることが多いですね。



ガスカットっていうと、熱で金属を溶かして溶けた金属を吹き飛ばすというイメージの方も多いと思います。
間違ってはないです。
低炭素鋼などは、溶かすんじゃなくて燃やすんですね。
鉄をそこそこ暖めたところに高純度の酸素を送ってやります。
すると鉄が燃えるんです。
燃やす=燃焼=酸化なんですけど。
その酸化(化学反応)する時に反応熱が発生します。使い捨てカイロの発熱の原理と同じようなものです。
その反応熱で溶かされると言うことらしいです。(結局溶けてんじゃん)
なので最初に暖めに使っていた炎を消してもカットを続けられると言うことです。
実際には外界の影響を受けて止まってしまうそうですけど。
炎は熱を供給すると言うより、外界からの影響を防ぐ役割の方が大きいようです。
高炭素鋼になると融点が上がるのでその反応熱では、融点まで達しないので溶けない=切れないということだそうです。
なのでガスの燃焼で融点まで上げて溶かして切っている(溶断)ということのようです。


ガスカットされると当然熱が加わりますから、焼きが入ります。
カット面のわずかな部分ですが、刃物にはダメージを受けてしまいます。
それを少しでも軽減するには、硬くなっている部分をグラインダで削り落とします。
カット面全面するのは、大変なので角の部分(刃物があたる部分)だけでも落としてあげます。

こんな風になれば、まぁ大丈夫ですかね。


SCM を削っているんですが、硬いですね

ホントは焼き戻してもらったほうがいいんですがね

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