またまた
行ってきました。
今回は、嵌合(かんごう)作業です。
ハメアイですね。
講師は、マイスターの有松さん(新日鉄)です。
前半のパワーポイントを使った講習でIT公差やアルファベット記号の理解が深まりました。
その後、実際に90ミリのベアリングやカップリングを軸に入れてみます。
どちらも0.03ミリ程度のシメシロがあります。
シマリバメなので温めて、はめ込みます。
温める温度は、線膨脹係数(熱膨張係数)で計算します。
中炭素鋼だとおよそ10×10*-6(10のマイナス6乗)くらいです。
内径90ミリのハウジングを100度温度を上げると、
0.000010×100(℃)×90(ミリ)=0.09
となり、90.09ミリになり、0.03ミリのシメシロがあっても十分入ります。
それでも、ベアリングで120度まで、一般鋼で250度までだそうです。
それ以上は、材質に影響があるようです。
ベアリングは、油に入れて温度を上げていきます。
湯煎みたいなものですね。直接、炙るのはNGです。
鉄板を当てて輻射熱を利用するとか、一点に熱が集中しないようにすれば良いようですが。
カップリングの方は、プロパンバーナーであぶります。
放射温度計を使って温度を測定しています。
入れたら、冷えるまで奥に押しつけておきます。
そうしないと、手前に出てくることもあります。
伸びるのは、径方向だけでなく、長さ方向にも伸びますから。
エアーなんかで冷やす時も奥側からね、とおっしゃってました。
抜く時は、油圧のプーラーを使います。
すきまばめ、しまりばめ、中間ばめ(とまりばめ)のサンプルが用意されていました。
受講者は、オスメスの寸法を測って、どのくらいのクリアランスがあるのか確認して、
手ごたえ(はまり具合)を体感します。
ベアリングとかが大きくなると温めることが困難になるので冷やしバメを使うそうです。
ただし、低温脆性による割れが出やすいいので注意しなさいと言われてました。
キズがあるとそこからパーンと割れてしまうそうです。
少しジャンルは違いましたが、たいへん勉強になりました。
6月は旋盤、7月はフライスなので、また参加してきます。