773 あの手この手
これをφ6のミガキ棒から削り出します。
作戦1
まずは先端を尖らせて
逆センターで支える。このサイズの逆センターは無いので黄銅で作ってドリルチャックに保持。滑り軸受になるけど妥協。
“こういう時は一気に削った方が良いんだよ”ということで、切り込み1.5mmでGo!
あぁ
曲がった。チップが欠けて曲がったのかも。
写真を撮ろうとしてたら、こうなって慌てています
これは想定内
作戦2
ならば切り込み0.5mmずつで行ってみよう。
真ん中が逃げて径が大きくなるので、最終パスを同じ目盛りで2回ほど削ると0.03mm程度におさまりました。
とりあえずできました!
作戦3
しかし、黄銅の逆センターでは耐えられないので、鋼製に変更。
このサイズの穴で角度を合わせるのは難しいのでセンタードリルで代用。90度の方が近いけれど外周に近いところを支えたかったので60度にしました。
鉄と鉄だと摩擦、摩耗が気になるので、油で潤滑してみる。
なんとか加工したものの逆センターは激しい摩耗
製品にも傷が
少し長めに作っておいて傷の部分を消すとするかな。。。
逆センターを補修して2本目では、ついに破損
作戦4
やっぱり回転しないとダメなのか。
別件でストックしていたベアリングでライブセンター化
これは全然ダメ
刃物を当てたとたんに逃げる。センター側の剛性不足です。可動部分が増えたので、この程度のベアリング1個じゃ耐えきれないようです。
作戦5
大幅に変更。
最初に尖らせて逆センターで支える方法は諦めました。
通常のセンターで支えて、長めに作っておいてセンター穴を後で削り落とす方法に
やっぱりこれだよ
しかし、チップが欠けまくり
径が細いので回転数が足りないことは間違いないが、そんなに高速で回すこともできない。
サーメット、ノーズR0.2、送り0.118mm/rev、回転数1050rpm、切り込み0.3mm
作戦6
ガサガサ漁って、それっぽいチップで
悪くない感じ、これで最後までいけました。
長さを揃えて
と思ったら、少し足りない・・・後でその原因が判明。
端面はなるべく削らないようにして反対側で厚さ調整
なぜかこの部分が長くできてた?原因は後ほど判明。
センター穴を削り落として、トンガリを形成
溝加工
長ーく突き出ていますが、こちらの方が長さ決めしやすい。
加工位置はチャック近くなので問題ありません。
なんだか寸法が決まらないなぁ。と思っていたら刃物の幅が1.5mmだった。勝手に2mmだと思い込んでた。これで全長が足りなかった分も救われたわけだ。
これでようやく完成
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