710 たわみ

iso

2019年06月13日 18:00

たまにやって来るローレット加工です。

切削ローレットを入手したのでそれを使いたかったのですが、目の大きさが合わずに断念
換えのコマも準備しておかねば。。。

と言うことでいつもの転造ローレット。

だいぶローレットのかけ方が分かってきた気がする。。。
コマの目が合わなくて苦戦しています。
理論的には歯車のように1周してきたら同じところに合うようになっていないといけません。その為には外径をモジュール倍の値に調整する必要があります。
今回のモジュールは0.5なので外径10なら良いはずなのですが、上のコマは良くて下のコマが合わないと言う状況になります。
上のコマで外径が変わって下のコマが影響されているのでしょうね。
この解決方法は「強引に押し込む」です。
歯が合わないと言っているのもピッチ円上での話なので、押し込んでいくとどこかでちょうど良い直径になるんでしょうね。
アルミのような変形しやすい材料だとかなりうまくいきます。
今回はS45Cなので変形しやすくはないですが、ローレットを傾けて角の部分が強く当たるようにすることと、端の3ミリくらいを狙うことで圧を上げて変形させやすくしています。その際に左右に動かしてやるとハマりやすくなるような気がします。

やった!できた!!
と思っていたら外径が大きくなっています
塑性加工なので当たり前ですね。。。
穴を通さないといけないので大きすぎる外径は許容されません。外径を削ってやり直しです。

外径を0.5ミリほど小さくすると良いようでした。モジュール分小さくすれば良いのかな。たまたまか?

出来上がったものを見てみるとセンター穴がガバガバになっています
加工中に観察してみると素材がかなりたわんでいます。
かなりの力で押し付けているから当然ですね。
たわんだ分短くなってセンターが緩んだ形になっています。その状態で押し付けられながら回転するのでセンター穴が変形してしまったようです。
たわんで短くなった分心押し台を押し込んで緩まないようにすることで解決しました。


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